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千葉県西部防災センター訪問記(2002年4月)

 習志野ねっと防災班長となっているTerry。防災のページをつくるにあたって、やはりもっと防災を知らねばなるまい。ということでまずは防災センター見学へ行ってきました。
 同行者は、夫と娘、防災万全主婦の花むらさきさんの計4名。ちなみに私(Terry)は備え全くなし兼業主婦。地震が嫌いな花むらさきさんは近い将来、関東地方の大地震の発生を信じて疑わないらしい。

防災センター外観千葉県西部防災センター概要

 松戸駅近く、水戸街道沿いにある。広々した芝生の庭は災害時ヘリポートになるそうだ。平常時は防災体験学習施設で、災害時には総合的防災拠点になる。それにしては県の端っこすぎないかと思うが、習志野市からはなかなかよいドライブコース。ちなみに入館は無料。建物にも大きく「無料」と書いてある。
 インストラクターによるツアー形式の案内。きれいな制服姿のお姉さんが丁寧にアテンドしてくれる。無料なのに…。


ツアースタート

 1階のロビーには大きな画面で過去の災害映像が映し出されている。オリエンテーションでは別途シアターに入って、災害映像をみながら防災意識を覚醒させられる。次々家が倒壊したり、ボウボウと火が燃えている絵をみせられると心臓のあたりがむずむずしてくる。
 問題提議は言葉より効果的である。プレゼンの参考にしたい。★★★★


テーマ災害(地震)

 まずは起震装置の体験から。地震嫌いといいつつ興味津々の花むらさきさんもスタンバイしてスイッチオン。震度5、震度6、震度7、そして阪神大震災の再現。リビングダイニングのモデルルームに入って、揺れを体験する。ダイニングテーブルの下へ避難。このテーブルは据付タイプで太くて頑丈な脚がついている。結局、どの段階の揺れもこの脚にしがみついたまま。揺れている間はただ凌ぐしかない。でもよく考えたら、我が家のダイニングテーブルの脚はこんなに頑丈でも固定されているわけでもないぞ。
 夫はソファで体験していたが、立ち上がってみたりして、思ったほど揺れてないと思ったそうだ。まあ、予定されていればそんなものかもしれない。ここではモノ落ちてこないが、この揺れからすると、実際の生活では全くモノが飛んでこないようにするのは難しいと思われる。事前にガラスにシートを貼るとか対策が必要だと実感した。体験を終了してもしばらく足元が揺れているように感じた。起震装置は設備のあるところでしか体験できない。阪神大震災の再現は、ここのハイライトなので、★★★★★

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風速30m/秒、雨量30mm/時の体験テーマ災害(風水害)

 花むらさきさんと娘は風速30m/秒の強風を体験。「恐がりだから」という割にはなぜか楽しそうな花むらさきさん。一方、私と夫は雨具やゴム長で装備して、風速30m/秒、雨量30mm/時を体験した。こっちは水が飛んでくるのであまり楽しくはない。実は、登山の経験があるのでこれくらいの雨風は何度か体験したことがある。ずいぶん前だが、台風19号が上陸した後に上高地へ行ったら、大きな木が見事なくらいポキポキ折れていた。なので、雨風はなめちゃいけません。


心肺蘇生法テーマ防災(心肺蘇生法)

 あの人形の名まえは「レサシ・アン」。これをマスターしておけば、生涯に何度か人助けができるチャンスに恵まれるかもしれない。
 ちなみに最近、心肺蘇生法の手順変更があったようだ。「呼吸確認」の後にあった「脈拍確認」のプロセスがなくなった。理由はよくわからないけど、呼吸がなければ即座に人口呼吸と心臓マッサージを開始する。防災センターではサワリだけなので実際には消防署が行っている訓練に参加してほしいということだった。うむ、これは宿題か? 恥ずかしながらはじめて心臓マッサージやりました。ということで、★★★


テーマ防災(通報訓練)

 公衆電話や家の電話から119番通報する訓練。気持ちが動転して自宅の住所が言えない人も多いとか。電話に貼っておくとよいらしい。何事も基本動作が実は難しいのかもしれない。実際に声を出してやってみるという体験が大事だと思う。娘にはよい体験。★★

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消火器訓練テーマ防災(消火器訓練)

 水に入った消火器で火事の映像が映し出されているスクリーンに直接水を掛けて消すというもの。またしても、生まれてはじめて消火器をさわるTerry。消火器に対するイメージはあまりよくない。訪問販売の押売り業者やらなんやら。それに、火をみたらとにかく逃げるつもりだった。どうせ、消火なんてできっこないので、さっさとトンズラするつもりだった。しかし、初期消火の重要性をはじめて理解した。自分でできる事がみつかったので火事に少しは立ち向かうことにする。消火器の購入検討に入ろう。★★★


テーマ避難(煙体験装置)

 煙の充満した通路で避難体験をする。これ自体はそれほど大変ではないが、本当にこういう状況になると想像しただけで怖い。日頃から高層ビルにいるだけに切実だ。パニックになるような予感が少しある。古いけどタワリングインフェルノという映画を思い出したりして。煙あーこわかった。ので、★★★★


総合テーマ室

 このビデオは、よくできていて面白い。一人一人ブースに入ってビデオをみるのだが、実際の災害時の判断はみんなで相談してとはいかないだろうから、理にかなった設定だと思う。臨場感もばっちりあって、おさらいも兼ねて今まで習ったことを整理できる。スタート時とちがって、今度は正しい解答つきだから安心もできる。というわけで、★★★


おまとめ

 施設的には大変充実しており、盛りだくさんのメニューで楽しく体験できる。思ったよりいろいろできてよかった。なんといっても無料なのがおすすめ。ただし、団体の場合は事前連絡が必要。
 さて、防災センターのリーフレットの最初にある言葉は
 「あなたを守るのはあなた自身です。」
 おっしゃる通り。何かと頼ろうとした私がいけなかった。被災した場合は道路網は寸断されるであろうから、習志野市民がここの防災センターの備蓄資材の恩恵に預かるのは難しいだろう。
 いや、そういう意味でないことはわかっている。(ちょっと絡んでみたかっただけ)災害発生そのときに生き残らなければ、3日分の非常食も水も出番がありませんからね。まず、発生ゼロ時点の対応から考えていく必要がありそうだ。


追記

 今年のゴミゼロ運動のときに、町内会の防災訓練があった。心肺蘇生法と消火器の操作を体験したので、一応宿題はクリアということで。また新たな体験があったらレポートします。    (written by Terry)

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防災センターのリーフレット(表)
 
防災センターのリーフレット(裏)

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