毎月の園芸便利帳

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睦月  クリスマスやお正月用にシクラメンをご用意なさったお宅も多いと思います。
 このシクラメンは過湿にすると根腐れを起こしやすいので、鉢土が乾いて葉がわずかにしおれ始めた頃にタップリと水やりします。水やりのあとには鉢皿の水は必ず捨てて下さいね。
 逆にうっかり水切れを起こしてぐったりしすぎてしまったときに、慌てて水を与えると葉柄や花柄が曲がったまま起きあがって形が乱れます。水を与えたらすぐに新聞紙で株をきれいに包んで形を整え、その上からポリ袋で密閉します。こうすると葉や花は立ち上がった形で蘇生します。甦ったら勿論ポリ袋も新聞紙も外します。

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如月
 お庭の花木も雪ですっかり傷み、かわいそうな姿です。
 庭いじりをする気も起きないほどの寒さですが、この時期ならではの作業があります。
 まず、寒肥(かんぴ)。土壌改良の意味も含め、ゆっくり働く堆肥と有機質肥料を与えます。ただし油粕だけでは窒素過多になり葉ばかり茂りますから、リン酸分を含んだ骨粉も一緒に。
 次に、土の天地返し。この時期は特に寒気で越冬害虫や雑菌を殺すことができますから、よく耕しましょう。
 さらに、石灰硫黄合剤の散布。いつもは薬の効かないカイガラムシにも有効です。

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弥生
 冷たい風が強いですが、いよいよ弥生三月です。 庭の主役は水仙から菜の花へ。 四季咲きのラベンダーが寒そうに風に吹かれていました。 ジンチョウゲは紫紅色は二部咲き、白はもうちょっと。 薄紫のストックはいくつか咲き始めました。 マーガレットの蕾がもう上がり始めています。
 菜の花、ストック、マーガレットはアブラムシが付きやすいので、 そろそろ粒剤を散布する必要がありそうです。 薬が苦手な方、小さなお子さんのいらっしゃるご家庭では、 牛乳を薄めてアブラムシに直接かけると良いそうです。

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卯月
 春一番の強風に痛んでしまったものもありますが、南風のおかげで急にレンギョウが咲き始めました。
 ソメイヨシノが散って八重桜が咲き始める頃が、春の種蒔き時です。今の内に準備をしておきましょう。
 庭やプランターの端に雑草が生え始めていませんか?今なら簡単に抜けます。フォークをユリゲラーに曲げて貰ったような草抜きの道具は便利です。潮干狩りの熊手のようなものも、地面一杯に広がった雑草には有効です。
 宿根草も芽吹き始めていますから、気をつけましょうね。昨年の1年草のこぼれ種が芽吹いていたら、自然の力に感謝♪
 冬の玄関先などの彩りになっていた葉牡丹は、これから花が咲き始めます。形が乱れるのを嫌ってすぐ処分する方も多いですが、この花が終わると種を結びます。サヤがかさかさになってから収穫して、これを秋に蒔くと、来春にはかわいらしいミニ葉牡丹、その晩秋には園芸店で売っている小型葉牡丹くらいに成長します。

(読者から一言) やっぱり種から撒くと愛着もいっそうです。最近は改良品種が多くて 種を収穫してまくと違う花が咲いたりしますね。今年3世代目のパンジー は当初とは大分ちがう柄になってしまいました。

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皐月
  アブラムシが大量に発生し始めました。風に乗って飛んできています。 薬剤の散布は今の内にしておきましょう。 粒状のものが便利です。根本にパラパラと撒いておくと、水分と一緒に吸収されます。 ひどいときは噴霧するタイプも併用しましょう。 放っておくと蕾が痛んで咲かなくなったり、モザイク病などに罹りやすくなります。
 強い雨が降ることもあるこの時期、ペラルゴニウムのように花びらが痛みやすいものは、雨に当たらないように軒下に移動しておくと安心です。
 早春から咲き誇った水仙・チューリップ・ムスカリ・フリージアなどの球根植物には、来年に備えて球根を太らせるためにお礼肥をあげましょう。夏に葉が黄色く枯れてきてから掘り上げます。水仙やムスカリは密生するまで数年は掘り上げなくても大丈夫ですが、フリージアは連作障害が出るので必ず掘り上げるか、土を替えましょう。  花木の剪定時期が調べても判らないものは、花の直後が無難です。

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水無月
 もうすぐ梅雨入りです。  春から咲き続けたパンジー・フユシラズもそろそろお仕舞い。一方五月初めに蒔いた種からもう苗が育っている筈。春の花壇から夏の花壇へ模様替えです。
 草花も葉が込み合っていると風通しが悪く病気の素なので、さっぱりと刈り込んであげましょう。大概の草花は、根元に光があたるくらいが目安です。
 挿し芽で増やすのにも良い季節です。ご近所で花の大交換会が始まります。
 この時期大量発生するナメクジは、朝早くが見つけやすいですよ。飲み残しビールを缶や皿に入れておいておくと夜中に寄ってくるそうです。しかし我が家はビールはきれいに飲み干しますし、夜明けに起きるのも辛いので、粒状の薬を撒いています。
 (読者から一言)アフターパンジー、夏の草花のおすすめはなんでしょうか? インパチェンス、日日草、ポーチュラカ、ペチュニア いつも定番という感じですが、もうちょっとバリエーションも ほしいなあ。。。
夏のお薦め
 挙げて下さったものは背の低いものが多いですよね。 高さがある花は涼しげで私は好きです。草もので、入手しやすく育てやすいものを挙げますね。
  背の高いもの:アメリカフヨウ・タチアオイ・ひまわり・モミジアオイ・レースフラワー等。
  中頃のもの:アガパンサス・オイランソウ・カクトラノオ・カラー・グラジオラス・クレオメ(風蝶花)・ケイトウ・ゴテチャ・サルビア・サワギキョウ・ジキタリス・スカピオサ・千日紅・ダリア・千鳥草・ノコギリ草・リアトリス・ルドベキア等。
  つる:朝顔・ツンベルギア・時計草・フウセンカズラ・ルコウ草等。
 何れも種から始めるには遅すぎますが、苗で売っているかもしれません。 但し苗の場合は矮化剤をかけられているものもあります。

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文月
 梅雨のさなかの今頃は、うどんこ病が出始めます。風通しが悪いところで、白いうどん粉をまぶしたように葉や茎にカビが発生し、株を弱らせます。
 発生直後ならばっさり葉を落として風通しをよくするだけでも大丈夫ですが、やはり薬を撒くのが一番。
 予防法は風通しがよいように置き場所を考え、株間を開けること。窒素肥料を控えめにすること等です。
 葉巻虫も多くなっています。葉の一部がクルクルと巻いているのですぐ判ります。これは葉を取り去るのが一番。虫が中にいるので取った葉は必ず捨てましょうね。
 ベランダの鉢の受け皿に雨水がたまったままにしておくと、根腐れします。庭で水たまりが出来やすいところも要注意。土を上手に均しておきましょう。

台風対策 7月の台風は速度がゆっくりなので、風対策が必要です。
 背の高いものは家の中に取り込んだり、風が当たらない陰に寄せておきましょう。
 マンションのベランダでは物陰がないので、いっそのこと初めから寝かせて置くのも良い方法です。小さな鉢は風で吹き飛ばされることがありますから、充分気を付けておきましょうね。
 台風のコースが習志野市より北になった場合は、潮風による塩害が心配です。その場合はなるべく早く洗い流してあげましょう。

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葉月
   毎日暑くて、植物も世話する私もグッタリです。こう暑いと、朝夕2回水撒きをしないと、鉢物は水涸れすることがあります。夕方の水撒きは徒長に繋がるので避けたいですが、ひからびるよりもマシ。朝の水撒きは気温が上がる前に。でも節水は心がけましょうね。
 乾燥するとハダニが大量に発生します。葉裏にも水を掛けるようにしましょう。
 フクシアやリーガースベゴニアなどの温室植物は戸外の明るい日陰で風通しよくします。他にも日中や夕方にグッタリしてしまう植物は、午前中だけ日光に当てて、午後は日陰に移しましょう。エアコンの室外機から出る熱風も植物の敵です。
 夏植え球根は今が植え時。リコリス、オキザリス、ステルンベルギアなどの秋咲きものです。
 パンジーの種まきもお盆頃に。
 8月下旬になったら、秋まで咲き続けるサルビア・マリーゴールド・ジニアなどは半分くらいの高さに切り戻し、肥料を与えておくと9月末から美しい秋花が咲き始めます。
 秋に咲かせるバラの切り戻しも8月下旬です。

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長月
 まだまだ陽射しは真夏のままで、庭仕事には大きな帽子が欠かせませんね。でもやっておかなければならないことも。 パンジーの種まきはお済みですか? 他にも秋まきの草花の種の準備が必要です。わたしは昨年うっかり秋まきを忘れてしまい、春になってから寂しい庭にため息でした。 朝顔・フウセンカズラ・風蝶花(クレオメ)の種もそろそろ収穫できます。よく乾かしてから乾燥した涼しいところで保管しましょう。 今年は梅雨寒の時期がなかったので、ペラルゴニウムの挿し芽をできませんでしたから、もう少し涼しくなってから始めようと思います。

(読者から一言)収穫した種はいつごろ蒔くとよいのでしょう?

 「朝顔」「フウセンカズラ」「風蝶花(クレオメ)」は、来年のゴールデンウィークの頃に蒔きます。「春蒔き」と云われるものは、大概ゴールデンウィークの頃で大丈夫です。 それまでは乾燥剤(お菓子や海苔に入っていた使い古しでも大丈夫)と一緒に缶に保存します。でも我が家は封筒に入れて玄関の棚の上に出しっぱなし♪ ドライフラワーがカビ無い程度に乾燥していればどこだって大丈夫です。但し袋に花の名前や色を書くことを忘れずに!

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神無月
 秋の種まきシーズンです。 花壇やプランターを準備していて困るのは、猫の落とし物。よく耕した土を猫用のお砂場と思ってしまうようです。 猫よけの薬もありますが、種まきの微妙な時期には使いたくないですね。 そこで一工夫。 花壇やプランターの上に20センチ間隔くらいに紐を張ります。 猫も試そうとして足跡を残していきますが、紐が邪魔になるのか落とし物はしていきません。芽が出てきたら紐は外しても大丈夫。 是非お試しを♪

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霜月
 秋に撒いた種からは、柔らかな新芽が出ていると思います。虫の食欲をそそるようなので、薬剤をぱらぱらと撒いておくと安心です。 種から育てると、間が混んで大きく育たないので、間引きをします。捨てるのはもったいないので、ご近所と交換するのが花むらさき流です。 だんだんとパンジーはこちらのお宅、菜の花はあちら、ストックはそちら、などと分担が決まっていきます。 こうやって植物の種類も、お友達の数も多くなっていきます。 落葉樹はこの時期剪定します。樹木の種類によって剪定場所も違うので、これは園芸書などでお確かめ下さい。

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師走
 そろそろクリスマス用に玄関のコニファーに金モールなどで飾り付けをしませんか?DIYショップやおもちゃ屋さんでいろいろな飾りが売られています。 和風の樹木もちょっと飾ると立派にクリスマスらしくなりますよ。 但し雨の日はご用心♪ 色が落ちたり形が壊れる飾りもあります。
  松ぼっくりを拾ってきて、金や銀のスプレー塗料を吹きかけ、 一緒に飾ってみましょう。 習志野市内は松林が所々にありますから、足下を捜してみて下さい。 ご存じかもしれませんが、松ぼっくりは湿っているとカサを閉じます。 拾ってきたら日向ぼっこさせてよく乾かすと、カサを開いて大きくなります。
 朝の最低気温がかなり下がってきましたから、 寒さに弱い鉢物は屋内に取り込んであげましょう。 但し暖房の効いた室内はかなり乾燥しています。 鉢に水を差すだけでなく、葉に霧をふいてあげましょう。 アイロンかけの霧吹きでさっとひとふき。 観葉植物はぬらした布で葉を拭いてあげると汚れも落ちます。 尚、お正月用の梅の小鉢などは急に暖かい所へ移動すると蕾が落ちますから、ご注意!

UPHOME

この園芸講座は2000年3月から一年間、掲示板で連載してきたものです。